酵素ドリンクや酵素サプリメントなど、ダイエットや美容面でよく見かけるようになった「酵素」ですが、「そもそも酵素って何?」という方も多いのではないでしょうか。せっかく酵素ダイエットをするなら、酵素が私たちの体に働きかける仕組みや役割を知っておきましょう。
そもそも「酵素」とはどのようなもの?
人間の生命維持に欠かせない栄養素のひとつが酵素です。つまり酵素はダイエットや美容のみならず、生きていくために必要な栄養素なんです。
ひとことで「酵素」と表現していますが、実は、酵素にはとても沢山の種類があります。私たちの体の中に存在する酵素だけでも、なんと3,000種類にもおよびます。
酵素の主な働きについて
1食べた物を消化分解する
2必要な栄養素を吸収する
3体の細胞を作る
4肌の調子を整える
5デトックス(毒素の解毒)
6免疫力の向上
酵素が不足してしまうと、
・消化不良
・代謝の悪化
・肌トラブル
・なんとなく体が重い
など、体調の変化として現れやすくなります。美しく痩せるためには、酵素を上手に活用していきましょう。
酵素の種類~体内酵素と食物酵素~
私たちの健康維持に関わる酵素は、大きく分類をすると3種類の酵素があります。「消化酵素」、「代謝酵素」、「食物酵素」です。3種類の酵素は、体の中にあるものと、食べ物に含まれていて食事で摂り入れるものがあります。
・体の中に存在する酵素(体内酵素)=消化酵素、代謝酵素
・体の外から(食べ物から)摂取する酵素 =食物酵素
酵素の種類(1)消化酵素とは?
消化酵素は、その名の通り食べ物を消化していく酵素であり、摂取した栄養素を体が吸収できる大きさにまで分解していきます。
消化酵素は、消化液の中に存在しています。消化液とは、唾液・胃液・小腸液などです。また、消化酵素は胆汁(たんじゅう)以外のほとんどの消化液の中に含まれます。
アミラーゼ:唾液や膵液(すいえき)に多く含まれます。炭水化物を分解する酵素
プロテアーゼ:主に胃液に含まれます。タンパク質を分解する酵素
リパーゼ:主に胃液や膵液、腸壁に含まれます。脂肪を分解する酵素
私たちが食事をした時には、各消化液の中に含まれている消化酵素によって食べ物が分解され、栄養となって体内に吸収されています。
酵素の種類(2)代謝酵素とは?
代謝酵素は、消化酵素の働きによって分解・吸収された栄養素を体中の細胞に送り、エネルギーを作り出します。
酵素の種類(3)食物酵素とは?
美しく痩せるためには体内酵素を浪費しないことも大切ですが、それにも限界があります。積極的に体内酵素の働きをサポートしていくのが理想的です。そこで「食物酵素」の力を借りましょう。食物酵素は食べ物に含まれる酵素です。
・新鮮な生の野菜、果物
・鮮度の高い魚(お刺身)
・納豆や味噌などの発酵食品
これらの食物酵素は、体内酵素を助ける役割があります。
例えば、新鮮な生野菜や果物を食べることで、消化酵素の節約になり、代謝酵素に余裕ができます。
ダイエットで注目したい、消化酵素と代謝酵素の関係
消化酵素と代謝酵素の関係は密接です。消化酵素が足りなくなった場合は、代謝酵素が消化酵素の役割を担ってくれます。
しかし、必然的に代謝酵素の量が減ってしまいます。そうすると代謝がにぶくなり、痩せにくい上に太りやすくなってしまいます。時々は食べ過ぎてしまうことがあっても、何日も連続で暴飲暴食をすることは控えましょう。
年齢とともに減少する体内酵素
体内酵素(消化酵素/代謝酵素)は私たちの体の中で毎日作り出されていますが、作り出される酵素の量は年齢を重ねるごとに減少傾向にあります。年齢と共に減ってしまう酵素だからこそ、無駄遣いをしないようにしましょう。
不規則な生活やムリな食事制限による栄養バランスの偏りは、酵素浪費の原因になります。規則正しい生活と栄養バランスのとれた食事を意識することを忘れずに。
消化酵素が多く含まれる食べ物
消化酵素をサポートするために摂取したい食物酵素は、以下のような食べ物があります。
プロテアーゼ(タンパク質を分解):納豆菌、麹、パプリカ、ピーマン、パセリ、パパイヤ、パイナップル、いちじく、キウイなど
リパーゼ(脂肪を分解):大根、トマト、セロリ、カボチャ、カリフラワー、いちご、いちじく、グレープフルーツなど
食事で足りない酵素は、ドリンクやサプリメントを活用しよう!
食物酵素はバランス良く食べ物から摂取するのが理想的ですが、「忙しくて十分な量を摂取することができない」という現実もあるかと思います。そんな時は酵素ドリンクやサプリメント等の栄養補助食品を併用してみるのもおススメです。
いずれにしても、目的や環境に応じて自分にあったものを選ぶのが得策です。不足しがちな体内酵素を上手に補って、健康を維持しながら美しくダイエットをしていきましょう。